調合を試した結果、納得できるぶどう酒ができたが、さて、どうやって売り出すべきか。
いろいろ考えるうち、ギルビー社の洋酒ラベルの片隅に、赤い丸があるのを見つけてひらめいた。
赤い丸は日本の国旗に通じる。
それに赤はぶどう酒の色、命の源、太陽の色だ。
よし、赤玉でいこう!
一九〇七年(明治四〇年)、信治郎は、このぶどう酒を「赤玉ポートワイン」という名前で売り出した。
その前から売っていたぶどう酒の名前が「向獅子印甘味葡萄酒」である。
赤玉ポートワインという名前は、当時としては画期的なネーミングだった。
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